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【新刊書】マーガレット・アトウッド『パワー・ポリティクス』
¥2,200
不穏な空気に包まれたデビュー作の詩集『サークル・ゲーム』(1966)〔彩流社、2020〕と対になる作品。 『サークル・ゲーム』の閉塞的な人間関係から、本作『パワー・ポリティクス』(原著1971)は「権力ゲーム」へとテーマが広がり、そのイメージやモチーフは、後の小説で鮮やかに展開される。 三部構成で45篇が収められ、そのうち十二篇にタイトルがつけられている。各セクションの冒頭には四行からなる短い詩が置かれ、そのセクションの基調をなしている。
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【新刊書】チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』
¥1,430
韓国で300刷を超えるロングセラーにして、現代の作家たちから多大なリスペクトを受ける名作。急速な都市開発をめぐり、極限まで虐げられた者たちの、千年の怒りが渦巻く祈りの物語。
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【新刊書】カーソン・マッカラーズ『心は孤独な狩人』
¥1,155
1930年代末、恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾唖の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を男は静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主。流れ者の労働者。同胞の地位向上に燃える黒人医師――。だがシンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者23歳の鮮烈なデビュー作を村上春樹が新訳。